多くの企業が、クラウド コンピューティングによるコスト削減、拡張性、俊敏性を活用するために、クラウドへの移行を始めました。皆さんも、すでにオンプレミスのデータベースといった、様々なデータソースにかかる作業の一部またはすべてをクラウドに移行し、データからさらなる価値を引き出す新しい方法を模索し始めているのではないでしょうか。
以前のブログ記事で、異なるクラウドを越えて選択したクラウドデータベースに、リアルタイムにデータを統合すること、またデータベースをモダナイズすることの重要性について論じました。また、さまざまな業種で、Confluent が、どうやって社内のデータベースモダナイゼーションの取り組みにかかる費用および複雑さを削減するかについても説明しました。
ご存知のとおり、クラウドデータベース市場は、今後も有望です。調査会社ガートナーは、2023年までに、全データベースの75%がクラウドプラットフォームになると予測しており、2017年から5年以上連続して、DBMS(データベース管理システム)市場は、2桁成長するとレポートしています。
皆さんも経験があるかもしれませんが、データの移行やモダナイゼーションズを実行するということは、ほぼ戦いなのです。しかし、実際に始めるとなると、いろいろと興味深いことがあります。そこで、データベースのモダナイゼーションに関する戦いにおける攻撃と防御について検討する前に、企業がデータベースを自己管理する際に直面する課題と、クラウドデータベースがそれらの課題を解決する方法について、理解をしておくことにしましょう。
自己管理型データベース vs クラウドデータベース
自己管理型データベース
- 他のシステムとの統合が難しい厳格なアーキテクチャ
- 初期コストおよび継続的なメンテナンスコストがともに高額
- 変化する需要に対応するための拡張に時間がかかる
クラウドデータベース
ストレージをコンピューティングから切り離し、従量課金制の価格設定を活用することで、TCOを削減
全体的な柔軟性およびビジネスの俊敏性が向上
オートスケーリングとメンテナンスサイクルが組み込まれているため、安心の運用が可能
多くの企業がこぞって、リアルタイムのイノベーションとアプリケーションを強化するために、データベースのモダナイゼーションを進めている背景や、我々が特に自社で実行する必要がないにもかかわらず、単独で行うことに警鐘をならすのか、ご理解いただけると幸いです。
ここでは、データベースのモダナイゼーションを開始するにあたり、必要な手順を説明します。この手順は、接続、最適化、モダナイゼーションの3つのフェーズで構成されています。各ステップについて詳しく説明していきます。
接続
当社が提供するマネージド ソース コネクターを使用すれば、既存のデータシステムをクラウドに接続することは、とても簡単です。Kafka Connect は Kafka用のネイティブ API で、Confluent はソースコネクタを通じて、リレーショナルデータベースなどの他のデータシステムから Kafka Topicsにイベントを取り込むことができるようになります。
そして、シンクコネクターを介してトピックからイベントを取得し、Azure Cosmos DBなどの、他のデータシステムへ送信します。
最適化
Confluent は ksqlDB を通じて Apache Kafka Streams API に抽象化レイヤーを構築し、データインモーション(躍動するデータ)のアプリケーションを SQL で作成できるようにしました。一般的に、Confluentを使わずにStreamsを利用して、リアルタイムアプリを構築することはできますが、JavaやScalaを使用する必要があります。しかし、お客様が求める柔軟性のレベルに応じて、Confluent は たった1 行のコードで、お客様のチームがより早くはじめられるよう支援します。ksqlDBはシンプルであると同時に、高可用性と耐障害性を持ち、集約、結合、ウィンドウベースのクエリ、順序処理、そして”厳密に 1 回” のセマンティクスもサポートしています。
モダナイゼーション
最終段階では、シンクコネクターがイベントを Confluent からお客様が選択した最新のクラウドベースのデータシステム(Azure Synapseや Azure Cosmos DBなど)を機能させます。また、シングルメッセージ変換をサポートしており、クラスターから出るデータをカスタマイズすることができます。例えば、1つの集約トピックを、シングルメッセージ変換で複数のシステムにシンクすることができます。
Confluentは、お客様の全システムおよびアプリケーションの「中枢神経」と言えます。なぜなら、単一のプラットフォームを通じて、ビジネス全体を自由かつ安全にフローを実行し、リアルタイムのアプリや分析を強化することが可能だからです。その結果、レガシー構造を悩ませる煩雑なポイントツーポイント接続を排除し、代わりにシンプルで高速、レジリエンスで安全性の高いデータプレーンを活用することができるのです。
終わりに
先日、Confluentは、Microsoft の Commercial Marketplace Partner of the Year に選ばれました。当社は、Azure を通して企業のデータベースのモダナイズを支援します。クラウドのモダナイゼーションプロセスを加速、簡素化し、オンプレミスとクラウドのデプロイメントを同期するコストを削減します。また、企業で「より少ないコストでより多くの成果」が求められるなか、当社のフルマネージド、クラウドネイティブ、そして完全データストリーミングプラットフォームは、開発・運用コスト、作業負担、リスクを劇的に削減します。結果として、Confluent Cloud は Kafka を社内で管理するよりも 10 倍優れており、企業の総保有コストを 60% まで削減することを可能とします。
Confluent をご利用いただくと、企業はシステムやアプリケーションを単一のプラットフォームを通じて接続することができ、ビジネスのあらゆる場面で、よどみないデータフローを実現できます。これにより、イノベーションとリアルタイムアプリケーションが強化されるのです。