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IBM Cloud API Gateway 顧客向け移行オプション
2022.12.15 Kong翻訳記事

初めに

IBM は先日、Cloud API Gateway の廃止を発表しました。このサービスは、既存のIBM Cloud エンドポイントの前にゲートウェイを配置することで、API の作成と管理に使用されていました。これにより、IBM Cloud Functions と IBM Cloud Foundry は、レート制限、分離、認証に Cloud API Gateway サービスを使用できなくなりました。

IBM が顧客に推奨している API Gateway エンドポイントの移行オプションの 1 つが Kong です。IBM ではサードパーティ製ソリューションとしてオープンソース版の Kong を紹介していますが、IBM Cloud API Gateway 上でミッション クリティカルなアプリケーションやサービスを実行している場合は、Kong Enterprise の検討をお勧めします。Kong Enterprise は Kong Gateway の拡張版で、エンタープライズ プラグイン、開発者ポータル、分析、高度なセキュリティ機能、GUI、24時間365日 サポートが含まれています。

IBM Cloud API Gateway から Kong への移行オプションは次のとおりです。

  • Kong Enterprise はセルフサービスの API ゲートウェイで、PayPal、Nasdaq、GSK、Miro、Moderna、RightMove、Wayfair をはじめとする数多くの企業がミッション クリティカルなアプリケーションの実行に使用しています。
  • Kong Konnect は、ハイブリッド SaaS API ライフサイクル管理プラットフォームで、Kong Gateway を始めるのに最も簡単な方法です。Konnect のグローバル コントロール プレーンは、クラウドでホストされています。一方、ランタイム エンジンである Kong Gateway は、各顧客が求めるネットワーク環境で実行されます。
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ゼロから構築してパフォーマンスを上げる

Kong Enterprise と Kong Konnect のどちらを選んでも、両ソリューションの基盤である Kong Gateway の圧倒的なスピードにすぐに気づくでしょう。

Kong Enterprise は、最小限のメモリ使用量とキャッシュ機能付きのリバース プロキシで、わずか1 ミリ秒以内という低遅延で毎秒数千トランザクションの処理能力をもつ軽量ゲートウェイをベースにしています。

Kong Gateway では、基礎となるプロキシ技術に NGINX を利用して、着信リクエストを受け取り、および要求 / 応答ライフサイクルの入出力を管理しています。NGINX は、世界で最も採用されている Web サーバーで、インターネット上のトラフィックの大部分を処理しています。優れたパフォーマンスを誇る NGINX は、クラウドやコンテナーをだけでなく、ラック スペースやサーバー リソースに制限があるオンプレミスのデータセンターでも採用されています。

Kong は、NGINX コアをはじめとする、フル スタックの Kong Gateway を得意分野としており、ネイティブでは利用できない機能や性能を定期的に拡張することで、NGINX のアップストリームに貢献しています。NGINX によって、リクエストを管理するための最速、軽量、かつ信頼性の高いコア エンジンが提供され、それを Kong が自由に操作し、Kong コアとそのプラグインを介して高度な API 接続機能を実現しています。

アーキテクチャの自由な選択

現在および将来のデジタル トランスフォーメーション計画で、マルチクラウドまたはハイブリッドクラウドの環境でアプリケーションやサービスの運用を検討しているお客様向けに、Kong は必要に応じた環境とプロトコルでアプリケーションやサービスを実行するアーキテクチャに関して、自由な選択肢を提供します。

Kong は真にインフラに依存せず、任意のプラットフォーム (パブリック クラウド、ハイブリッド、コンテナ、Kubernetes)、プロトコル (REST、gRPC、WebSockets、GraphQL、Kafka、TCP、UDP)、アーキテクチャ (モノリス、マイクロサービス、サーバーレス、サービス メッシュなど) に展開でき、その展開先に関係なくサービスの安定した公開、保護、安全性を実現できます。

業界をリードするプラグイン エコシステム

もう 1 つの Kong のアーキテクチャ上の特徴は、エンタープライズやコミュニティのプラグインにおける業界をリードするエコシステムです。

プラグインによって、トラフィック制御、セキュリティ、認証、ログ、オブザーバビリティ、その他の API 管理機能を提供することで、API ゲートウェイ コアの軽量、高速、モジュール化が図られています。

プラグインを使用すると、Kong Manager UI、Admin API コール、または Kong デッキでの宣言的な定義により、プラグインの追加、設定、削除が可能で、Kong Gateway の高度なカスタマイズを容易になっています。また、プラグインには独自の設定スキーマがあり、コアが自動的に検証するので、大幅な Kong の機能拡張が実現されます。

また、開発者が SDK を使用して新しいプラグインを構築することで、Kong のネイティブ機能の拡張も可能です。各プラグインは、Lua、Go、Python、Ruby、Javascript、WasmX で構築できます。

Kong に移行すれば、包括的なプラグイン エコシステムの恩恵が受けられます。現在、Enterprise ユーザーは 100 以上のプラグインを利用でき、さらに Kong Enterprise 3.1 で展開されているような新しいプラグインが定期的に追加されています。

堅牢な API ガバナンス機能

Kong では、業種に関係なく組織内のすべてのテクニカル API を単一ソースで管理できる堅牢な API ガバナンス機能を、各Central Enablement チームに提供します。

Kong のサービス ハブは、権限ベースの一元管理ロケーションで、組織全体で API カタログとして使用できます。それにより、既存のサービスを迅速に検索、検出、および利用できるとともに、組織のアプリケーション全体において、より一貫したエンドユーザー エクスペリエンスを提供しています。

ベスト プラクティスと推奨される移行計画

Kong のクラウド ネイティブ API プラットフォームについてある程度ご理解いただけたところで、このスタックへの移行アプローチについて説明します。

アプローチ方法は次のとおりです。

  • 重要な KPI と指標を定義します。それにより、移行がもたらす価値の測定において、客観的でデータドリブンな測定が可能となります。
  • 移行可能な各コンポーネントを分析します。
  • ビジネス上のメリットを基準にコンポーネントの優先順位を決めます。最も影響が大きく、かつリスクの低いコンポーネントを最初に移行のターゲットとします。

このアプローチでは、移行プロジェクトの初期段階において、エコシステム全体で再利用性の高い要素をすでに移行済みであるため、プロジェクトの後半では全体の労力を抑えながら、迅速に移行を進めることができます。プラットフォーム移行における Kong の全体的なアプローチを下図に示します。

次のステップ

Kong Enterprise と Kong Konnect は、API ゲートウェイを必要とする組織にとって理想的な選択肢です。すべて網羅した完全かつ動的な設定、RESTful API、Kubernetes のサポート、プラグインによる拡張性、Dev Portal、分析、およびエンタープライズグレードのサポートを提供する Kong により、IBM Cloud API Gateway からのシームレスな移行が可能となります。

詳細については、Kong の API 管理プラットフォームをご覧ください。

原文:Migration Options for IBM Cloud API Gateway Customers
著者:Syed Mahmood

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